私的鑑定意見書

代表執行役員 弁護士 金﨑 浩之

監修医学博士 弁護士 金﨑 浩之弁護士法人ALG&Associates 代表執行役員 弁護士

  • 私的鑑定意見書

私的鑑定意見書は、医療訴訟において重要な証拠となります。そこで、ここでは、この私的鑑定意見書について説明します。

私的鑑定意見書とは?

私的鑑定意見書とは、専門家である医師によって作成された医学的知見に関する書面をいい、原告・被告いずれからも書証として提出されることがあります。

医療訴訟において、一般的な医学的知見や医師の注意義務は、文献で立証できることもあります。もっとも、医療の対象は、生身の人間であり、一般論に当てはまらない(かのように見える)特殊な状況も生じます。そこで、実際に医療の現場で活躍する医師に、当該事案について個別具体的に判断した鑑定書を作成してもらい、証拠として提出することになります。

証拠としての価値

裁判所選任の鑑定人が作成した書面は「鑑定書」と呼ばれますが、紛争当事者の選任した医師によって作成される書面は単に「意見書」と呼ばれます。もっとも、専門家である医師が作成した点においては変わらないことから「私的鑑定意見書」とも呼ばれています。

この私的鑑定意見書には、原則的として、医師の署名が必要になります。署名のない匿名の意見書も証拠として提出することはできますが、証拠としての評価はかなり低くなると言わざるを得ません。

また、専門家である医師の意見書といはいえ、結論だけが記載されているようなものは、信憑性がなく、証拠としての価値は低くなります。従って、医師とよく協議し、過失や因果関係といった法的な論点について理解を深めてもらい、論理的で科学的な内容の意見書を作成してもらうことが重要です。

さらに、医師の証人尋問が実施されることもあり、反対尋問を経て、なお、揺らがなかった意見(意見書)は、かなり強固な証拠といえます。

提出時期

私的鑑定意見書は、医療訴訟における証拠として、一般の書証と同様に証拠として提出できます。むしろ最近では、積極的に活用すべきだという意見も強くなっており、実際、私的鑑定意見書を前提にした審理が行われるようにもなってきました。

もっとも、患者側が早い段階で意見書を提出すると、医療機関側からの意見書の提出を誘発し、医師同士の攻防になる可能性もあります。このような場合に協力医がどこまで患者側へ協力してくれるのかを踏まえて、提出のタイミングを考える必要があります。

しかも、私的鑑定書の作成には、費用も時間も要します。そこで、争点が明確になってから、争いの強い争点に絞って意見をもらうのが現実的といえます。

この記事の執筆弁護士

弁護士 真鍋 敬治
弁護士法人ALG&Associates 弁護士 真鍋 敬治
東京弁護士会所属
弁護士法人ALG&Associates 代表執行役員 医学博士 弁護士 金﨑 浩之
監修:医学博士 弁護士 金﨑 浩之弁護士法人ALG&Associates 代表執行役員
保有資格医学博士・弁護士(東京弁護士会所属・登録番号:29382)
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