- 依頼者の属性:
- 男性
- 20代
- 元夫
- 会社員
- 相手の属性:
- 女性
- 30代
- 元妻
- パート(子供2人)
- 受任内容:
- 子の親権者の変更
- 監護者の指定
子供は、離婚してから数年ほどは、相手方の元で監護養育されていました。
しかし依頼者は、相手方の、婚姻時から続く浮気性や、経済的な管理ができないこと、携帯依存、加えて、相手方自身、子供の養育が負担であるといったようなことが多少伺われる事実があること等から、子供の養育がきちんとできていないおそれがあると考え、弊所にご相談に来られました。
弁護方針・弁護士対応
依頼者の意向を踏まえ、弊所担当弁護士は、監護権の獲得に向けた対策を講じました。
相手方から任意に子供の引渡しを受けるのでなければ、子供を取り返すのは困難であるため、調停の場では相手方の機嫌を損ねないように、相手方を子育ての負担から解放するような働きかけをするといった姿勢で、監護者指定の調停に臨むこととしました。また、相手方が任意の引渡しに応じなければ、相手方の問題点等を指摘し、主張立証を尽くしていく方針で事件を進めました。
そこで、調停期日が開かれる前に、元夫婦の共通の知人の協力を得て、子供を引渡した方が良いという旨を説得してもらうことに成功しました。
協力者の存在を公にできないため、調停期日を延長するといった手段をとれないことから、ポイントは、調停の期日までに相手方を説得することでした。調停では、調停委員から相手方に対して説得がなされることが考えらたからです。
横浜法律事務所・離婚案件担当弁護士の活動及び解決結果
調停期日の数日前に、相手方から弊所弁護士宛に連絡があり、子供の引渡しに応じると言われました。なお、当初相手方が提案してきた引渡し時期では確実に引渡しの話が無くなると考え、相手方を説得し、調停の前日に引渡しを受けられるようにセッティングしました。その結果、任意の引渡しを受けることができました。
本件は、現実的には、法的な手続で監護権を獲得することは困難な事案であったと思われます。相手方が精神的に不安定であったこと、その他さまざまな問題を抱える人物であったことから、法的な観点から外れた、周囲の協力者の説得によって解決が図れたものです。
依頼者の利益のためには、法的な主張を尽くすよりも、相手方の性格等を踏まえ、交渉の内容や方法を工夫する方が良いケースもあります。