- 依頼者の属性:
- 40代
- 女性
- 会社員
- 子供有
- 相手の属性:
- 40代
- 男性
- 会社員
- 受任内容:
- 別居中の婚姻費用の請求と財産分与を適切に確保した離婚
弁護士法人ALGに依頼した結果 | ||||
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養育費 | 10万円(20歳まで) | → | 10万円(22歳まで) | |
財産分与 | 300万円程度(不動産を除外する主張) | → | 約2000万円 |
事案の概要
本件は、依頼者が、同居中の相手方のモラハラに耐えかねて、子と一緒に別居した事案です。依頼者は、家事育児の大部分を担っていたにもかかわらず、相手方から収入が相手方より低いことを馬鹿にされたり、家事や育児の方法を不合理に非難されるなどモラハラを受けていました。依頼者は、離婚したいと考えていましたが、相手方から別居したら生活費は一切渡さないと言われていたために別居開始を躊躇している状態でした。
そのような状況で当法人に相談に来られ、婚姻費用を調停で請求して、婚姻費用を受領しながら離婚条件が検討できると知って、弁護士に依頼して、離婚協議と婚姻費用の請求を進めていくことになりました。
弁護方針・弁護士対応
相手方は当初、離婚自体を拒否しつつ、婚姻費用の分担も低廉な金額しか応じないという回答をしていました。
受任段階から相手方の回答は想定できたことから、担当弁護士としては、最初から調停手続きで解決を図る方針で進めていきました。調停ではない当事者間の協議は、解決まで至れば、スピード解決や柔軟性のメリットがありますが、他方当事者次第で何の進展もないまま時間だけ経過することが多いので注意が必要です。
調停では、まず、婚姻費用について裁判所で協議を行いました。
婚姻費用については、算定表をベースとして主張を行い、子の習い事を含めた金額の算定を求めました。
相手方に対しては、調停委員を通じて、支払に応じないのであれば、審判手続きで決した上で、婚姻費用の強制執行を行わざるを得ないことなど主張していきました。
次に、離婚条件について協議していきました。
しかし、相手方は離婚にあたって、自分が婚姻前に購入し、婚姻後も住宅ローンを支払っているマンションを財産分与から除外して欲しい、仮に、財産分与に含めるとしても通常よりも分与額を大幅に減額して欲しいと主張してきました。
これに対して、担当弁護士は、財産分与について婚姻中に形成された部分を折半することを求めて、相手方が主張に固執するなら訴訟も辞さない態度で協議に臨みつつ、一定期間内であれば分割払いには応じるなど硬軟合わせて、調停に対応していきました。
横浜法律事務所・離婚案件担当弁護士の活動及び解決結果
婚姻費用については、裁判所を通じて協議したこともあり、相手方も調停開始から程無くして、妥当な額の婚姻費用の支払いに応じる方針に転換し、子の習い事費用まで考慮した婚姻費用の金額を早期に取り決めることができました。婚姻費用が早期に決まったこともあり、依頼者としては、経済的に安心を得ながら離婚条件の検討をすることができました。
また、離婚条件については、訴訟移行して、財産分与を一括で支払うことになってしまう結論を回避したいという相手方の思惑が読み取れました。そこで、当方側も最小限の譲歩をして、不動産以外の財産を含めて、合計で2000万円以上の財産分与を比較的短期間で回収する内容で合意となりました。
相手方のモラハラに対して慰謝料請求をする余地もあった事案でしたが、依頼者が早期解決に重きを置いていたため、あえて慰謝料は請求せず、財産分与をきちんと確保すれば離婚するという方針で進めていったのが本件です。
モラハラは立証が容易ではなく、相手方が否定すれば、「訴訟もやむなし」との展開を招きやすい要素です。本件の様に取れるところからきちんと取って早期解決を優先するのも一つの選択肢といえます。